アーメンガード

-----10月1日

「10月1日、今日は氷河の日~。

「おばあさんが、川のほとりで洗濯をしていたら、
 上流から氷がドンブラコドンブラコと、
 次々流れてきたという。

「今日はそれを記念した、氷河の日。

-----10月2日

「10月2日、今日はサングラスの日~。

「サングラスをつけていたある保安官は、
 ボスからグラサンと呼ばれていた。

「しかしグラサンはダンジョン内操作でも、
 サングラスをつけていたため、
 うっかり罠(ワナ)を見落として殉職…

「てなわけで今日は、
 彼を悼む日なのである。

-----10月3日

「今日は10月3日、三角食べの日~。

「わたしは三度の飯より鶏肉が好きなので、
 今日は三角食べをするために、
 もも肉・むね肉・手羽先を揃えてみた。

「よく噛んで食べれば、
 きっと風邪知らずになれると思う。

-----10月4日

「10月4日、今日は冠の日~。

「戴冠式のとき、
 己の妹に冠を手で払われた愚王マルチニアス。
 当然彼は激怒した…

「己の素敵なモヒカンの頭(アタマ)が、
 冠でしなっとなっているところを、
 皆に見られてしまったからだ。

-----10月5日

「今日は10月5日、替え玉の日~。

「歴史の中に沈んでいった替え玉達に思いを馳せ、
 ナミダと花束を捧げる日。
 決して麺の替え玉がただになる日ではない。

-----10月6日

「今日は10月6日、アウトローの日~。

「りっぱなアウトローになるためには、
 好き嫌いをしないことが第一と言われた…

「そのため今日は大嫌いないちじくを食べてみる予定。
 …地道な努力なんて、
 アウトローっぽくないものではあるが。

-----10月7日

「10月7日、今日はちゃらちゃらの日~。

「チャラチャラしてるギャルになるのは好きだ…
 ちゃらちゃらギャラに言わせるのも好きだ…
 今日は好きなものに囲まれて幸せだ…

-----10月8日

「10月8日、今日は竜の日~。

「なんでも竜の口の中は、火を吐くだけあって、
 硫黄のような匂いがするらしい。

「それでうっかり、温泉と思って、
 口の中に入ったおばあさんがいるらしい。

「でも竜は代謝能力を上げ、
 おばあさんの体をほかほかにしてあげたそうだ…
 イイ話なのかなんなのか、よくわからないな。

-----10月9日

「10月9日、今日は山脈の日~。

「ダウジングの名手がいた。
 どんなに雨の降らない場所でも、
 彼はちゃんと水脈を発見し、井戸を掘ってくれた。

「ある日彼は、
 『一発大きいものを見つけてやる』と言い残して、
 村を飛び出した…

「そして言葉の通り、
 彼はダウジングによってマグマだまりを発見、
 火山にカツを入れたのだ…

-----10月10日

「今日は10月10日、チョコレートの日。

「チョコレートとは、
 名前からしておいしそうなものだな。

「もしこれが、あ゛あ゛あ゛~う゛え゛~とかだったら、
 どうにも食欲がわかないからな。
 ことばとは、よく出来ているものだ。

-----10月11日

「10月11日、今日はクールビューティの日。

「クールビューティだと映画などが安くなるが、
 自己申告なのだ。

「ある意味はずかしめを与え、
 喜ぶ遊び(プレイ)のようなものだな…

-----10月12日

「今日は10月12日、
 肥大した自意識の日~。

「肥大というのは嫌(イヤ)な言葉だな…
 わたしも油断すると肥大してしまいそうだ。

「自意識は肥大していても見せなきゃいいが、
 体(カラダ)はそういうわけにはいかないからな…

-----10月13日

「今日は10月13日、突っ張り棚の日~。

「というわけで、突っ張り棚を買って来た。
 だが、パッケージには
 【つっぱりだな】とひらがなで書かれていたので…

「ツッパリなのか、そうか…と
 一人で納得してしまった。

-----10月14日

「10月14日、今日はイワシの日~。

「『これこれの日だから、大事にしよう』と
 『これこれの日だから、食べよう』との
 違いは何だろう?

「それを考えるため、今日はイワシを大切にし、
 竜(ドラゴン)の日は竜を食べようと思う…

-----10月15日

「今日はあげパンの日、10月15日。

「パンを揚げると、何故(ナニユエ)甘くなるのだろう?
 不思議に思って、昨日はパスタや、
 菜っ葉や靴べらを揚げてみたぞ。

「だが、全て甘くは揚がらなかった…
 ベン図を書くと、パンを囲む小さな円と、
 その他…という大きな四角、なのだろうな。

-----10月16日

「10月16日、今日は罠の日~。

「罠を張ったり張られたりするのは楽しいけれど、
 いったいなぜなのだろう?
 お互いの頭脳勝負めいたところがあるからか?

「昔、先生に黒板消しを落とすトラップを作ったとき、
 そう答えたのだが…
 通用しなかったな。

-----10月17日

「10月17日、今日はちょびヒゲの日~。

「ちょびヒゲを生やしている人は、
 その人自体の名前よりも、
 【ちょびヒゲ】と呼ばれることが多くなるだろう。

「それなのに、ヒゲを生やしつづける人たちの、
 がんばり具合にあやかって、
 ひげを一本いただく日である。

-----10月18日

「今日は10月18日、矢印の日~。

「風に舞い散る矢印草の種は
 実に美しいものだな…

「しかもこの種は、
 人間に矢印記号のヒントを与えてくれた…
 というわけで、今日は矢印草を吹く日なのだ。

-----10月19日

「今日は10月19日、偽善者の日~。

「偽善者を見つけ、追放する日だ。
 しかし、偽善であろうと結果的に善を働けば、
 別にノープロブレムだと思うのだが…

「とりあえずそんなことを思ってるなんてことは、
 お口にチャックしておいたほうがいいな。

-----10月20日

「今日は1ギミルコインの日、10月20日。

「1ギミルコインは何にでも使えて便利だな。
 あなたもきっと、持っているでしょう?

「わたしも持っているが
 ワインの栓抜き…耳かき…鼻毛きり…
 一つの重さが10グラムと決まっているのもいい。

-----10月21日

「10月21日、今日は邪神の日~。

「邪神という存在について考えてみた。
 その結果は、邪神は意外とかわいいものだ、
 ってことでございます。

「だってほら
 よこしまなことをするぞ!って、
 神様でもいきごむのかと思うと…ね?

「あとどうでもいいことではあるが、
 邪神の信者というのは、
 回文のようで回分でない恐ろしいトラップだ。

-----10月22日

「10月22日、今日は敷き物の日~。

「敷き物は敷かれ物。
 わたしのお父さんは、敷かれ物であった。
 わたしもそろそろ敷き物がほしいお年頃…

-----10月23日

「今日は看板の日、10月23日。

「初めて看板というものが立てられたのは、
 リトルロックの付近だそうだ。

「そしてお年頃になった看板(彼)は、
 バスカーの付近の看板(彼女)と恋をして、
 沢山の子供たちをつくったのである。

-----10月24日

「10月24日、今日は電気椅子の日~。

「熱帯魚が入ってる水槽に酸素を送る機械、
 あれのアダプターに手を置くと、
 いい感じでビリビリ来ます…

「お試しあれ。

-----10月25日

「10月25日、今日はシェリフの日~。

「シェリフとシェフはよく似ているな。
 そのため幼いわたしは、よく二つをごっちゃにして、
 怒られたものだ…

「しかし、今気がついたのだが、シェリフとシェフは
 一緒にされると怒るものという類似点があるな。
 幼いわたしに教えてあげたいものだ…

-----10月26日

「10月26日、今日はあり地獄の日~。

「あり地獄というのは、
 ありが落ちる地獄のようなものだと思ってたが…
 今日調べてみたら違うのだな。

-----10月27日

「今日は10月27日、野バラの日。

「即ち、野豚のバラ肉の日だ…
 野豚のバラ肉は適度に締まりがあり、
 野趣のある独特の風味がたまらないのだ…

「お母さんがリュックマンに注文してたんだけど、
 上手く彼、野豚捕まえれたかなあ。

-----10月28日

「10月28日、今日は湿り気の日~。

「人々に嫌われて家から出されるかと思えば、
 来訪を焦がれて人工的に作る人もいる不思議なもの、
 …それが湿り気ッ!

「心がねじくれそうな生い立ちなのを鑑み、
 今日は湿り気をちょっと大切にしてあげる日だ。

-----10月29日

「今日は10月29日、おもちゃの日~。

「聖(セント)ガーディアンシリーズ12体を全部集めると
 泥のガーディアン【グラブ・ル・ガブル】を、
 もらえたそうだ…

「それを知っていれば、もう少し頑張って、
 全てのガーディアンを集めたのになあ…

-----10月30日

「10月30日、今日は騎士の日~。

「というわけで、
 今年の自由研究は騎士の観察にしたい。

「騎士は、生け花を頭にさしても変化しない。
 騎士は、一緒に記念撮影をすると喜ぶ。
 騎士は、あまり冗談が通じない。

「…これ以上やると危険なのも分かったので、
 とりあえず今日はこの程度で、
 押さえておこうと思います。

-----10月31日

「10月31日、今日はカボチャまつりの日~。

「というわけでかぼちゃのランタンを、
 作っているわけなのだが、
 なかなか上手くいかないものだな…

「手先の器用さとは、脳細胞と手の間の神経を、
 いかに操るかと言うことであり、
 頭の良さに直結していることなのだから…

「わたしは手先が器用であるはずなのだが…
 うぬう、切った指先が痛む。


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