バラックライズ

ヒューイ  パレアナ  フラム  デービッド  ボーグナイン  ブコビッチ  キャラ別反応  書籍
-----[ヒューイ]

---基本

「どうもどうも。
 えっと、お客さんですよね?

宿泊
売却
会話

-宿泊
「お友達料金で、
 ****ギャラになりますね。

-*お金が足りないとき
「ええっと、
 ギャラが足りないみたいなんですけど…

---初めて訪れてから~

「いやあ、僕も10代の頃は、
 科学者なんかを夢見ちゃったりしてね…

「…で、アレとかナニとか、
 いろいろ<<足したり、混ぜたり>>してるうちに、
 いつのまにか<<バーテン>>になっちゃいました。

-<<足したり、混ぜたり>>
「実験気分でいろいろつくったカクテルが、
 意外に好評だったりするんですよ。

「法則を押さえながら、
 新しいものを足したり混ぜたりすると、新発見!
なんてとこは、科学者と一緒ですよ。

-<<バーテン>>
「ホントはね、
 試験管立てに並べた試験管に、
 色とりどりのリキュール入れたりとか…

「ビーカーに炭酸水入れて
 コポコポ言わせたりとか…
 もっと雰囲気出したいんですけどね。

---初めて訪れてから(クライヴで話しかけた時)~

「お久しぶりですね。
 お元気そうで、何よりです。

「そうそう、あの時<<アンチドーテ>>渡したの、
 覚えてますか?

「いやあ、あれから大分経ちますが、
 なんかねえ、ついこないだのような気も
 するんですよねぇ…

-<<アンチドーテ>>
「最近、アレを煮込んだ液をシロップにして
 蒸留酒(スピリッツ)に入れたカクテルを
 作ったんです。

「甘く軽い喉越しの中に、ほんのり苦味の残る
 オトナのお酒ができましたよ。
 是非、試していってくださいね。

---chapter4から~

「いくら名前がカッコイイからって、
 適当な薬品をめちゃくちゃに混ぜてみても、
 危険なだけで、それは科学ではありません。

「同様に、いくら自分の好きなモノだからって、
 何でもかんでも、考え無しに混ぜてみても、
 美味しいカクテルはつくれません。

「科学とカクテルに、
 このような共通性を見出した25の夏、
 現在の僕が生まれたのです。

---chapter4から(クライヴで話しかけた時)~

「そこに居る犬、かわいいでしょ?
 僕の友達なんです。

「新しいカクテルを作るときなんか、
 神妙な顔して
 僕の手つきを見守ってくれるんですよ。

「飲む?って聞くと嫌そうな顔して
 どっか行っちゃうのも、
 また可愛いとこなんですよ。

---ナイトメアキャッスルクリア後

「まいったな…
 カクテルのレシピが
 どうしても思い出せない…

「塩酸に
 二酸化マンガンを入れれば
 何とかなるんだっけな…?


-----[パレアナ]

---初めて訪れてから~

「バラックの一番てっぺんに、
 望遠鏡がほったらかしになっているけれど、
 覗くなら気をつけた方がいいわよ。

「オトナが昼間から、望遠鏡を覗いたりしてたら、
 この近所で事件(なにか)があった時、
 イの一番で疑われちゃうわよ。

---初めて訪れてから(クライヴで話しかけた時)~

「あら、こんちは。
 随分と顔を見せなかったわね。

「あなたの事、
 みんな<<ウワサ>>してたのよ。

-<<ウワサ>>
「どういうウワサかって…?
 それはヒミツよ。

「それを教えちゃったら、
 どんな噂が流れてたかって悩むあなたが
 見れなくてつまんないもの。

---chapter4から~

「『子供向けの~』とか、
 『子供には~』とかって、オトナはよく言うけど、
 それってコドモを馬鹿にしてるわよね。

「オトナが言うほど、
 コドモは馬鹿じゃないのよ。
 その代わり、言うほど可愛くないんだけどね。

---chapter4から(クライヴで話しかけた時)~

「おじさんは話が長くて疲れるわよね。
 でも、聞いてあげる人がいないと
 すねちゃうものなの。

「ま、偶には役に立つ事も教えてくれるし、
 忍耐力の訓練と思って、
 聞いていくのもいいかもね?

---ナイトメアキャッスルクリア後

「オトナは、想い出が無くなっちゃって、
 てんやわんやしてるみたいね。
 こういう時は、あたしらが<<冷静>>でいないとね。

「あたしらコドモは、
 無くしちゃうような想い出が少ないから、
 大騒ぎするほどのモンじゃないものね。

-<<冷静>>
「それにさ、一つ気づいた事があんのよ。

「てんてこ舞いのオトナを尻目に、
 あたしらコドモが、
 普段通り振る舞ってればさ…

「後であたしらが悪戯したときとかに
 頭ごなしに怒るの、
 バツが悪くなると思うんだよね。


-----[フラム]

---初めて訪れてから~

「つい、うっかりしちゃって、
 息子の<<望遠鏡>>
 今日も片づけ忘れてしまいましたわ。

「まあ、どうしましょう…
 空が大好きな子でしたから、
 帰って来たら、怒られてしまいますわ。

-<<望遠鏡>>
「望遠鏡を覗いていた息子が、
 ずっと北の地にクレーターを見つけて、
 大はしゃぎしていたのを思い出しますわ…

「望遠鏡を片づけるのは、
 いつも忘れてしまいますのにね。

---初めて訪れてから(クライヴで話しかけた時)~

「あら、あの時の渡り鳥さん?
 体の調子はいかがですか?

「わたしたち、いろいろ心配していたんですのよ。
 ヒューイさんのカクテルって、
 いつもちょっと、アレですし…

---chapter4から~

「息子の望遠鏡が出しっぱなしでしたので、
 片づけようと思って、
 屋根に上がりましたの…

「何気なく、空を見上げたその時…
 まるで大きなお皿のような物体が、
 すごい速度で飛び去っていきましたわ。

「驚きましたわ…
 でも、つい、うっかりしちゃって、
 望遠鏡を片づけるのを忘れてしまいましたわ。

---chapter4から(クライヴで話しかけた時)~

「風の海はどこまでも続いている…
 あの子はいつもそう言ってましたわ。

「この空によってあの子と私が、
 つながっているって事ですわね。

---ナイトメアキャッスルクリア後

「つい、うっかりしちゃって、
 自分が誰で、何をしてきたのか、
 さっぱり忘れてしまいましたわ。

「自分が誰で、
 何をしてきたかがわからなくなると、
 生きる事すらも、どうでもよくなってきますわ。


-----[デービッド]

---初めて訪れてから~

<<ガンナーズヘヴン>>って知ってるか?
 渡り鳥が命と誇りを懸けて、
 富と名誉を勝ち取る闘技場なんだぜ。

「そこで勝ち抜いていくと、
 他では滅多に手に入らない商品が、
 ガッポリ貰えるってウワサだぜ。

-<<ガンナーズヘヴン>>
「ん?初耳だったかい?
 ここから砂海を越えて、
 日の沈む方にあるって聞くぜ。

「最高の名誉を勝ち取った奴は、
 闘技場の主が、
 直々に誉めてつかわしてくれるんだとよ。

---初めて訪れてから(クライヴで話しかけた時)~

「よ、生きてたか。

「あれ以来、ここは特に波風無くてな。
 この村の大人たちは、
 アンタをいい酒のサカナにしてたぜ。

「もし、そういうのを嫌に思うんだったら…
 皆が想像力を働かせ始める前に、
 ちょくちょくこの村を訪れるべし、だぜ。

---chapter4から~

「とどのつまり、どんなきれい事を並べたって、
 世の中、<<力>>のあるモノがまかり通るものさ。

「だからって、
 力を手に入れる事ばっかり考えてちゃあ、
 ダメなんだぜ。

「力を得る事なんかより、
 力を塩梅よく御する事の方が
 難しいんだからな。

-<<力>>
「――おっと、勘違いするなよ…
 俺が言った【力】ってのは、
 何も腕力とかに限ったモンじゃない。

(…まあ、腕力も権力も財力も、
 正直言って、強力無比なんだけどよ…)

「一番重要なのは、魅力というか…
 そのヤローが備えている<<人間力>>だな。

-<<人間力>>
「そう、そいつがあれば、手前の意見を通していけるし、
 自分の居場所だって切り拓ける。
 ヤベェ局面だって、ひっくり返していける!

「つまり、自分の出番で空回りしてるヤツは
 力の意味とか使い方を
 勘違いしてるヤツって事なのさ。

「…ところで、あんたはどうだい?
 あんたは【あんたのスジ】ってのを
 ここ一番ってトコロで通しきれてるかい?

---chapter4から(クライヴで話しかけた時)~

「最近はさ、
 無事に一日が終わる事も
 ありがたい事って思うようになったぜ。

「これが最後かもしれないって思って夕日を見て、
 センチな気持ちになったりしてさ。

「でも、そういう自分に気づくと、
 ちっとばかり複雑な感じもするんだよ。
 俺って子供らしくねーってな。

---ナイトメアキャッスルクリア後

「今までの事が思い出せない…
 それって、そんなに不自由かな?

「むしろ、それまでにヘタ打ってきたヤツは、
 それまでの自分を
 リセットできるいいチャンスじゃないか。

「まあ、そんなヤツは、
 自分がどれだけヘタ打ってきたかも、
 きれいサッパリ忘れてるんだろうな…


-----[ボーグナイン]

---初めて訪れてから~

「一度通った道、
 かつて調査した土地でも、
 新たな発見ってのは意外にあるもんだ。

「そいつは、渡り鳥の翼が、
 昨日よりも今日の方が、
 遠くに飛べる仕組みになっているからだ。

「まだ見ぬ世界に
 心躍らせるのも構わないが、
 新しい発見は、案外身近にあるのかもしれないぞ。

---初めて訪れてから(クライヴで話しかけた時)~

「久しぶりだな、歓迎するぜ。

「アンタの為すべき事は見つかったかい?
 <<目的地>>のない旅は、
 ただの彷徨に他ならないものだ。

-<<目的地>>
「俺の目的地かい?
 それは、更に住みよい場所になった
 未来のバラックライズだよ。

---chapter4から~

「ひとつの<<旅>>が終りを迎えようとしていても、
 それは、次なるサイクルの始まりにすぎない。

「大切な事は、
 今日までの旅で何を得て、
 明日からの旅に何を持って行くか、…だな。

-<<旅>>
「旅とは、単純な物理移動の繰り返しのみを
 指す言葉ではない。

「人が、過去と現在を積み重ねて、
 未来へ向かうという事は、
 旅の終りと始まりの繰り返しでもあるのだ…

---chapter4から(クライヴで話しかけた時)~

「標を見失ったときの反応で、
 人間は二つにわけられるのではないだろうか?

「その場に座り込み、
 標が再び見えるようになるのを待つ奴と、
 とにかく歩き出し、標の位置を探す<<人間>>にな。

-<<人間>>
「どちらが良いかは俺には分からん。

「だが、自分がどちらのタイプかは、
 知っておくべきだと思うな。

「そうすれば、ドツボにはまり込んで
 周りが見えなくなったとき、
 対照的な視点を思い出す事が容易いはずだ。

---ナイトメアキャッスルクリア後

「…昨日までの自分は、
 今日の一歩を支える杖であり、
 明日からの旅路に不可欠な指針である…

「それを失った時、初めてわかる…
 未来への道程は、どこまでも暗く、
 どこまでも不安定なのだろうか…


-----[ブコビッチ]

---基本

「War Drumsにようこそ。
 鳩時計から重火器まで、
 機械に関する事なら任せてくれ。

改造
売却
会話

-改造

「誰のARMを改造するんだ?
「改造箇所を教えてくれ。
「初期化したいのはどこだ?
「今までの改造費は返せないが、いいか?
「こんなもんだな。
「***ギャラの見積もりになるな。
「よし、持ってきなッ!

「他に何か、注文はあるか?

---初めて訪れてから~

「ARMはドラゴンの化石から造られた、
 生物と機械の中間位置にあたる存在…

「俺もARMを扱う者の端くれ、
 それくらいは知っているぞッ!

「わからないのは、
 人が心を通わせると、
 構造(システム)が<<活性化>>するって事だ。

-<<活性化>>
「不思議に思った事はないか?
 向き不向きの特性があるとはいえ、
 なぜ人に、そんな事ができるのか…

「いったいどういった理屈なのだ…ッ!

「伝承に語られているように、
 ドラゴンが魔族の投入した兵器の生き残りならば、
 ARMは、魔族が扱って然るべきではないか。

---初めて訪れてから(クライヴで話しかけた時)~

「アンタが魔獣を退治してくれた日、
 俺はギルドの会合で、
 バラックライズを留守にしていたんだが…

「返す返すも残念だ…
 客がARMを使っている現場を、
 生で見られる機会(チャンス)なんて、そうそうないっていうのにな。

---chapter4から~

「人と魔族を繋げしは、
 ドラゴンより生まれしARM…

「破壊の力を振るうという一点において、
 我らと魔族には、何ら差異は無い。
<<同義>>であるとさえ、言い切れるだろう。

-<<同義>>
「それでは、我らと魔族は同じ存在であるのか?
 それは断じて違う…
 が、その違いを明確に定義する事はできない。

「唯一違いを定めるなら、それは…
 人であり続ける事を意識する限り、
 その存在は、人であるのだ。

「絶対にして、唯一の、その一点…ッ!!

「ゆえに人が、<<魔族>>の力を求めた時、
 人は人である事を放棄し、
 容易くその身を堕としてしまうのだ。

-<<魔族>>
「人と彼らを繋げしは、
ドラゴンより生まれしARM…

「ARMを手にする渡り鳥よ、
 お前たちは、ARMを魔族の力として振るうか?
 それとも、人の力として振るうのか?

---chapter4から(クライヴで話しかけた時)~

「ARMを改造するときに、
 一番難しいトコは、【遊び】部分を
 どれだけ取るかって事だ。

「キツすぎても、ユルすぎても、
 ARMってのは
 扱いにくくなるものなのだ。

「そのあたり俺は、
 客の<<顔>>を見て決めているがな。

-<<顔>>
「…曖昧な基準と、
 馬鹿にするもんじゃあない。

「本人がカッチリした印象の奴なら、
 その分ARMが遊んでいた方が
 最終的にバランスが取れる事が多いし…

「逆もまた、真なりなのだ。

---ナイトメアキャッスルクリア後

「忘れてしまう事の恐怖。
 そして、忘れられる事の恐怖…

「存在を忘れられたモノは、
 世界から、殺されてしまったに等しい。

「自身がどれだけ存在を主張しても、
 他者に受け止められなければ、
 存在とは、カタチを為さないモノなのだ。


-----集会所のタルに入っている紙の筒
*紙の筒が、まとめて放り込まれている。
 一枚ごとに違ったバリエーションの、
 【バラックライズ】の設計図が描かれている。

[ヴァージニア]
「設計図か…
 この部屋で、この村は生まれたのね…

[ジェット]
「案外、きちんと設計されてるんだな。
 行き当たりばったりで
 造っているとばかり思っていたが。

[クライヴ]
「内容もさるものですが、
 書いた人の心根が知れる、
 きれいな文字が並んでいますね。

[ギャロウズ]
「上手いもんだねぇ…
 こういう才能ってのもあるんだな。


-----集会所の机
*飴色の机の上には、
 酒瓶や本、それに筆記用具などが、
 雑然と置かれている。

[ヴァージニア]
(この部屋の持ち主は、
 片づけは得意じゃないみたいね…)

[ジェット]
「わからないな…
 使った道具を、
 その場で元に戻せば済む事じゃないか…?

[クライヴ]
「おや、この本は…
 僕の持っているものと同じです。
 なんだか親近感が湧きますね。

[ギャロウズ]
「俺には分かる…
 こういう類の散らかりようは、
 本人には使い易く、分かり易いものだってな。


-----休憩所のタンス
*洒落た感じのタンスの中には、
 香水瓶や、銀色の写真立てなどが、
 きれいにディスプレイされている。

[ヴァージニア]
「この写真の人…息子さんかな?
 どこかで見た事ある気がするけど…

[ジェット]
「写真の子供…
 バラックの上の、望遠鏡の持ち主か。
 楽しそうな顔をして写っているな。

[クライヴ]
「雑然としがちな小物も、
 こうしてまとめれば、
 部屋の飾りになるのですね。

[ギャロウズ]
「女性のタンスの中を覗くなんて、
 実に失礼な行為だよな。
 見えてしまったものは仕方が無いが…


-----バラックの上にある望遠鏡
*用も無いのに望遠鏡を覗いていたら、
 余計な面倒が団体で押し寄せるかもしれない。
 場合によっては、通報される事もありそうだッ!

-----機神のゆりかごクリア後~chapter4開始まで
*望遠鏡の向こうに、
 機神のゆりかご地下より飛び去った、
 魔族の浮遊基地(フローティングベース)を追ってみたッ!

*………

*一見しただけでは見落としそうだが、
 周囲の景色が、
 陽炎のように揺らめいているのを発見したッ!

*X座標(ポイント)****/Y座標****…
 そこに、魔族の浮遊基地、
 災禍の中心が潜んでいるようだッ!


-----休憩所の本棚
*『まだ見ぬ故郷に想いを馳せる』
 …というタイトルが目を引きます。
 読みますか?

「天翔ける船より、
 この星に降り立ったのが我らの祖ならば、
 祖は、何処からこの星を訪れたのだろうか?

「天翔ける船――
 星の海を渡るとされる、
 この船が意味すること、それは――

「我らの祖は、見上げた夜空の彼方より…
 異星よりやって来た、
 客人(まれびと)であったという事実である。

「この星は、
 真に我らの故郷では無かったのだ。

「真なる我らが故郷…
 そこは、どんな世界であったのだろうか?

「星の海を渡る技術を有する世界。
 おそらくは、秩序と安定が保たれた、
 こことは比較できない程の理想郷であろう。

「ならば、【運命の箱船】教団の唱える、
 理想郷を求める教義とは、
 まだ見ぬ我らの故郷を探す事であろうか?

「我らの祖が新天地を夢想したように、
 我らもまた、
 始まりの地に想いを馳せるのである。


-----集会所の本棚1
*『銃の英雄』
 …というタイトルが目を引きます。
 読みますか?

「抜けば魂散る紅のARM――

「そう喩えられたのは、
 どこの誰とも知れぬ最初の渡り鳥、
 半ば伝説と扱われる、アラン・スミシーである。

「彼の活躍した時代は、
 300年前とも、500年前とも言われ、
 正確な記録は残されていない。

「卓越した銃技と、大胆な行動力。
 人は荒野に舞う彼をいつしか、
 【銃の英雄】と称して敬愛した。

「だが、彼ほど名を残した渡り鳥でも、
 その出自は謎に包まれており、
 真偽の定かではない逸話が一人歩きをしている。

「出自同様、
 その最期もハッキリとしていない。

「『新大陸の開拓に旅立った。』
 『深淵の百魔獣の王に挑んだ。』等、
 確証の持てぬ結末ばかりである。

「ついには、『昨晩、野犬に追われていた。』
 『永久牢名主として、現在も投獄中。』等、
 議論の余地のない報告も出る始末である。

「それだけ、アラン・スミシーは、
 人々に愛され、
 渇いた暮らしを潤してきたのであろう。

「愛すべき好漢、【銃の英雄】…
 我らは、彼らに代わる新たな存在の登場を、
 今日も待っているのである。


-----集会所の本棚2(デュプリケイター必須)
*『実験都市崩壊』
 …というタイトルが目を引きます。
 読みますか?

「舞台は1000年前の大戦末期に溯る――

「その都市では、秘学者(すうがくしゃ)アジェンデの指揮の下、
 エルドリッジ式ジェネレイターの
 試運転が行われていた。

「ジェネレイターが生み出すのは、
 一種の不可知バリア、
 ウィザードリィステルス効果であった。

「――が、実験は失敗…
 いや、成功以上の結果を出したのであった。

「都市周辺に展開された不可知バリアは、
 ファルガイアの地磁気と反応し、
 周囲の地形毎、遙か高空に転移したという。

「放り出された実験都市の行く末は、
 当然、重力の導くところである。

「突如、空中に出現した極大質量は、
 そこから大地に叩き付けられ、
 瞬時にして崩壊したと伝えられる。

「研究員の多くは即死。
 またはエネルギーのオーバーロードにより、
 身体のどこかしらに副作用が現れたという。

「実験を指揮していたアジェンデは、
 奇跡的に生命をとりとめたが、
 秘学者(かがくしゃ)としての信用は失墜してしまった。

「後に、生還した三人の技術者によって、
 完成に至るのであるが――

「もしも、あなたが
 大地に穿たれたクレーターを見る事があれば、
 それは、ある実験都市の墓標なのかもしれない。

「その時は、秘学(ロストテクノロジー)に殉じた者のために、
 しばしの黙祷と――
 科学の発展に良心が伴う事を祈ってほしい。


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