レイライン観測所


-----フロア011、コンソールを調べる前のメンバーの会話
[ジェット]
(やはり…思い違いなんかじゃない…
 俺は…この場所を知っている…
 だが、何故だ…)

[クライヴ]
「ああ、ヴァージニア。
 ここの機械内のデータは、
 まだ生きているようですよ。

[ギャロウズ]
「窓が無いトコに、
 四六時中流れる機械の唸り…
 研究員サン達、よく神経が持ったよな。


-----フロア012の実験装置
*巨大な生物培養装置だ。
 細かな調節ダイヤルが、
 筒の周りに大量に配置されている。

[ヴァージニア]
「この研究所…
 いったい筒の中に何を入れて、
 どんな研究をしていたのかしら?

[ジェット]
(胃の下のあたりが、嫌な気分だ…
 それに首筋もチリチリするぜ…
 早くこの部屋を出た方がいいな。)

[クライヴ]
「この機械…
 デリケートな調節が可能になっています…
 一体何を育てていたのでしょう?

[ギャロウズ]
「なんだかなぁ…
 この部屋で為されていた実験は、
 誉められたことじゃない気がするぜ…


-----フロア014で破れた写真を調べてから、ヴァージニアが持つ破れた写真を調べる前に出ようとする

[ヴァージニア]
「――写真…、何だろう…?
 気になるなあ…

[ジェット]
(あの写真…、俺はどこかで――
 …何故だ?)

[クライヴ]
「写真に写っていた彼らは、
 ここの職員だったのでしょうか?
 皆、白衣を着ていましたからね…

[ギャロウズ]
「破れた写真ではなく、
 破られた写真だとしたら――
 もう、半分には何が写ってたんだろうな?


-----フロア003のロッカー1
*埃にまみれた白衣と、
 研究員の私物らしきモノが入っていた。
 役に立ちそうなものはない。

-----ロッカー2
*乱雑に脱ぎ捨てられた靴下が、
 強烈に酸っぱいニオイを放っているッ!
 長年かけて醸造された香りのようだッ!

-----ロッカー3
*懐かしいパッケージの、
 お菓子の袋が入っていた。
 賞味期限は、10年前に切れている。

-----ロッカー4
*年月が枠(フレーム)を歪め、サビつかせたようだ。
 錆びついた扉は、
 押しても引いても動かないッ!


-----フロア002、005、013のコンソール
*パスワードを入力して下さい。

*これより先、機密エリア。
 IDカードを持たないものの
 入室を禁じます。

*IDカードを確認しました。
 機密エリアへの入室を許可します。


-----フロア006のホワイトボード
*ホワイトボード上には、
 掠れた文字で、
 以下の伝言が記されていた。

「【ディテクター】を持ち出した人へ。
 使い終わったら、元あった所に戻して下さい。
 IDカードを無くしたので、使いたいのです。


-----フロア007、10、12、14のコンソール
*コンソールから、
 断片的に残っている実験記録がうかがえます。
 モニターに表示しますか?

*実験記録の内容は破損していました。

*所々の単語を繋ぎあわせて察するに、
 過去1000年以上に溯る環境データや、
 そこから推察される模擬類型(シミュレートパターン)のようです。

*惑星環境の再生や改造を目的としたのか、
 人為的な操作を施そうとした試みが見られますが、
 その詳細をうかがう事はできません。


-----フロア011のコンソール1
*コンソールから、
 断片的に残っている実験記録がうかがえます。
 モニターに表示しますか?

「サンプルの着床に成功。
 予定令期に到達。
 タイムスケジュールを02修正。

「すべてが滞りなく進んでいる。

「神性の冒涜とまで懸念された計画であったが、
 これまでの順調な過程が、
 我々の心から何かを殺ぎとっていく。

「仮説からの飛躍。
 そして、その帰結。
 それをカタチ造る事での証明。

「ここに、【世界の雛形(アダム-カドモン)】が誕生しようとしている。


-----フロア011のコンソール2
*コンソールから、
 断片的に残っている実験記録がうかがえます。
 モニターに表示しますか?

「我ら七人は後世において、
 創世の代行者と――
 あるいは、背徳の徒と記されるのであろうか?

「それも全ては、
 サンプルの完成があってこそである。

「この星の明日のために、
 この星の生命に明日を約束するために、
 我々、七人は――

「私は今日までやってきたのだ。


-----フロア011のコンソール3
*コンソールから、
 断片的に残っている実験記録がうかがえます。
 モニターに表示しますか?

*実験記録の内容は破損していました。

*所々の単語を繋ぎあわせて察するに、
 この施設では、レイラインから、
 生命のカタチに至る研究をしていたようです。

*この星のデータサンプルを
 実験的に構成していたようですが、
 その詳細をうかがう事はできません。


-----フロア011のコンソール4
*コンソールから、
 断片的に残っている実験記録がうかがえます。
 モニターに表示しますか?

「…息子よ。
 お前に緑豊かな世界を見せてやれなかったのが、
 私の心残りである…

「――そうだ。
 ここに生まれようとしている、
 【セカイのカタチ】に、お前の姿を重ねよう。

「新たな生命。
 次代を担う生命。

「【世界の雛形】よ。
 私の…、我らの希望よ…

「願わくば、世界の希望となって
 滅びゆくファルガイアを
 再び緑芽吹く星へと導いてほしい。

「全ての、この星の仔らの為に。


-----フロア003の本棚1
*『レイライン観測所』
 …というタイトルが目を引きます。
 読みますか?

「ここ、レイライン観測所は、
 星を形成するエネルギーネットワーク、
 【レイライン】を研究・観測する施設である。

「特務機関によって運営される、当観測所は、
 地脈を解析する事で、
 星を形成するエネルギーの精製を主目的とする。

「星の形成エネルギーの人口精製の成功は、
 人の力による荒野化の抑止、
 あるいは、惑星環境の再生の可能性を示唆する。

「我らの汗は大地を恵む雨となり、
 我らの労苦は草花を育む光となろう。

「そのためにも、
 必ずや研究を実らせなければならないのだ。


-----フロア003の本棚2
*『【回覧】3番目の宿直当番へ』
 …と殴り書きされたプリントが落ちてきました。
 読んでみますか?

*今月の宿直当番は4人です。
*当番は、パスワードとして氏名を入力し、
 エレベーターを起動してから勤務に就くこと。

*注意事項
*ブライアンはインカピリアに
 きちんと引継ぎをして下さい。

*最後のベンディックは、ゴミの始末を願います。
*…不明な点はブライアンの前の当番、
 ヴァレンティに尋ねて下さい。


-----フロア006の本棚
*『地表下に巡る血管』
 …というタイトルが目を引きます。
 読みますか?

「惑星ファルガイアの地下には、
 星の生命エネルギーを供給するネットワーク…
 地脈が血管のように張り巡らされている。

「また、地脈上には、
 霊穴と呼ばれる地相の拠点があり、
 守護獣神殿の多くは、この上に在るとされている。

「地脈は星の生命エネルギーを流すばかりではなく、
 霊穴を通じて、
 相互増幅の役割も持っているとも仮定されている。

「このように、地脈と霊穴は、
 生体における血管と臓器を思わせるところがある。

「後に、これを端に発して、
 星を一個の生命に見たてた
 【ファルガイア仮説】が打ち立てられる事となる。


-----フロア007の本棚1(デュプリケイターが必要)
*『運も実力のうち』
 …というタイトルが目を引きます。
 読みますか?

「肉体の頑健さ、
 あるいは魔力の高さを誇る者は多いが、
 運の強さを誇る者は少ないだろう。

「果たして、
 闘いの中で生きる者にとって、
 運の強さとは軽視される能力であろうか?

「強力な一撃を撃ち放つ【クリティカルヒット】や、
 仲間を守る【ディフェンサー】等、
 確率発動するスキルは、運によっての制御である。

「また、一撃で昏倒せしめる敵の特殊攻撃や、
 様々なステータス異常を引き起こす特殊攻撃も、
 運とスキルによって軽減されるのだ。

「バトルの勝利を収めた後、
 敵より回収した宝箱の罠を、
 安全に解除する確率も運に起因している。

「およそ、
 一度のバトルで行なわれるアクションの殆どに、
 運の値は大きく関わっているのである。

「決して、運を軽視する事なかれ。
 見えざる手を己がモノとする者こそ、
 荒野での勝利者なのである。


-----フロア007の本棚2
*『はじまりの物語』
 …というタイトルが目を引きます。
 読みますか?

「遠い昔、私たち人類の祖先は、
 天翔ける船に乗ってこの星に降り立ち、
 今日まで想い出を築いてきたと伝えられます。

「ですが、私たちの祖先が、
 どこからやって来たのかは
 定かではありません。

「そもそも、
 この伝承を裏付ける証拠は乏しいため、
 半ば、御伽噺めいた扱いをされる事もあります。

「ですが、ある時期を境にして、
 私たち人類が歴史上に突然登場している事から、
 軽視すべきでないと主張する者も多いのも事実。

「いつか、天翔ける船の謎を解き明かす事は、
 人類発祥の謎を解き明かす事だと
 私は信じてやまないのです。


-----フロア10の本棚、スケベ本

*『スケベ本』
 …というタイトルが目を引きます。
 読んでみますか?

1.はい
2.いいえ

*マイグラントレベルを18以上と確認しました。

*この書籍には、
 刺激の強い内容が含まれております。

*著者はこの内容に対して一切の責任を負いません。
 自己の責任の範囲内でお楽しみください。
 上記誓約に対して同意しますか?

1.はい
2.いいえ

-----スケベ本撃破後

[ヴァージニア]
「………

「エッチぃの、スケベぇの言う以前に、
 無意識に自分と比較しちゃうってのが、
 せつないったらありゃしないわ…

[ジェット]
「………

「…何だ、これは…
 誰だって似たようなもんだろうが…
 わざわざ本にする必要がわかんねえな。

[クライヴ]
「…いやはや、何とも…

「学生の頃は、
 もっとドキドキしたはずなんですが…
 僕もつまらないオトナになってしまいましたね。

[ギャロウズ]
「――ッッ!!?

「ナイスッ、ナイスすぎるぜッ!!
 まるで見た事の無い
 高級デザートと喩えるべきかッ!?

「これはシェーンには薦められないな…
 いきなりじゃ、舌が肥えてしまう。
 あいつには、まず庶民の味から――

「――きゃあァッ!(嬉しい悲鳴)
 こっちも高級デザートがッ!?
 …づくし?


-----フロア010の本棚2
*『デュランの日記』
 …というタイトルが目を引きます。
 読みますか?

「…彼女は、昨夜も訪ねてくれた。
 僕が思索の迷宮に迷い込み、もがいていると、
 いつも手を差し伸べてくれる彼女…

「彼女はいったい何者なのだろうか?
 …いや、そもそも、
 何者であると定義付ける事こそ無意味ではないか。

「論理で縛られないからこそ、
 彼女は、彼女であるというのに…

「今や、彼女無しには生きていけない。
 彼女無しには、研究が進まない。
 手がつけられないんだ…

「僕はもっと彼女を知りたい。
 ジェネレイター制御の仕組みを知るより、
 僕はいつしか、彼女を知りたいと望んでいる。


-----フロア009の本棚1
*『想い出より造られしモノ』
 …というタイトルが目を引きます。
 読みますか?

「遙か、大戦期からの遺物は、
 我ら人類に、
 新たな力をもたらす事となった。

「意志の力で活性化し、
 人の身の延長として振るわれる機械…

「Artifacts from
 Ruins
 Memories

「『遺跡の想い出よりもたらされし技術』
 …を意味する言葉の頭文字を、
 ひとつに繋げたのが、ARMである。

「狭義では、携行式の機械兵器を指すが、
 本来は、広く、大戦期に培われた技術遺産から、
 その一部を解析・流用して作られた機械を表す。

「過去から伝わる想い出…
 それが誰の、何の想い出であるかは、
 未だ明らかにされてはいない。

「それでも、現在を生きる我らにとって、
 すがるべき【力】である事は、
 揺るがぬ事実であるのだ。


-----フロア009の本棚2
*『かつて楔と呼ばれし処』
 …というタイトルが目を引きます。
 読みますか?

「大戦の末期より興った自然原理主義バスカーは、
 守護獣の力を行使する秘義の元、
 ふたつの側面を設けはじめる。

「ひとつは精神の寄る辺、宗教的な集団として。
 もうひとつは、
 劣化した惑星環境の最初の修復者として…

「戦火が鎮まって程無くした頃。
 バスカーは守護獣の力によって、
 ファルガイアの再生を試みたと伝えられる。

「世界を支える力と喩えられる守護獣にて、
 文字通りファルガイアを
 支えていこうとしたのだった。

「彼らは、地脈の上にある霊穴に、
 守護獣を奉じた建造物…
 【楔】を建立したという。

「これ以上の荒野化を抑制するため、
 打ち込まれた楔は守護獣の力を増幅しつつ、
 世界に力を供給していく事となった。

「だが、予想以上に荒野化は著しく、
 楔をもってしても、疲弊を停滞させるだけで、
 惑星環境の再生までは至らなかったのだ。

「その後、楔は守護獣神殿と呼称を改め、
 現在に至るにつれて、
 その役割を儀礼的なものへと変えてきた。

「そして、ファルガイアの再生は、
 新たな道を探し求めて行く事になる…


-----フロア009の本棚3
*『忘却の彼方に消ゆ』
 …というタイトルが目を引きます。
 読みますか?

「人と近しい姿を備え、人と近しい心を持った、
 人とは異なる彼の者らを
 亜人種と呼ぶ。

「亜人種の名はエルゥ。
 その名と姿は、
 遙か時に彼方に消え去って久しい。

「亜人種エルゥは、
 魔族のファルガイアの侵攻の際、
 守護獣を率いて抵抗を繰り返したとされる。

「元来、争いを好まぬ性情の彼らであったが、
 刀鍛冶にして剣士であるバシムを筆頭に、
 星を守るために立ち上がったという。

「他にも、禁断の秘儀に通じしフルカネルリや、
 星を識るブラバツキーらは、
 当時の碑文などに勇名を残しているが…

「熾烈を極めた戦いの後、
 エルゥたちの行方を知る者はいない。

「一説によると、星の力と大きく関わる彼らは、
 星の衰退に伴って、その力を失い、
 やがて、絶えていったとされる。

「では、すべてのエルゥは絶えてしまったのか?

「我々には、
 その問いにすら答える事はできない。

「歴史の彼方に忘れられし亜人種エルゥ。
 我々が彼の者らを思い出す時…
 それは、この星に緑が甦る時なのかもしれない。


-----フロア012の本棚1
*『ファルガイア仮説』
 …というタイトルが目を引きます。
 読みますか?

「『ファルガイアは、
 如何にして、
 生命輝く星でありうるのか?』

「この至極単純にして、
 難解な命題に対する解答として出されたのが、
 【ファルガイア仮説】である。

「ファルガイア上にて、
 生命体が存続できるための必要条件は、
 生命体自身が調節作用を行う事である。

「全種の生命体が相互協力を行い、
 まるでひとつの有機体のように、
 惑星環境を制御しているのである。

「驚くべき事に、遺物が混入した場合には、
 それらを駆逐すべく、
 自浄めいた作用の確認もされている。

「まるで、我らと同様、
 生命体そのものである。

「宇宙規模の観点から、
 ファルガイアは
 一個の生命体とみなされるのである。

「現在、【ファルガイア仮説】は、
 さらなる理論体系化が進んでいる。

「星を生命体と捉える事で環境の再生、
 つまり、【治療】する計画もあるという。

「今後の研究結果が、
 もっとも楽しみなテーマといえよう。


-----フロア012の本棚2
*『導きの言葉』
 …というタイトルが目を引きます。
 読みますか?

「【導きの言葉】…
 其は、道を開く魔法の言葉。

「【導きの言葉】…
 其は、わたしの名であり、
 門を開く鍵となるもの。

「【導きの言葉】…
 其は、知恵を頼みに
 言葉の海へと沈めば、見失うモノ…


-----フロア014の本棚1
*『真理が生み出した生命』
 …というタイトルが目を引きます。
 読みますか?

「情報ライブラリィ【ヒアデス】に収められし、
 秘義の数々は、
 新たな生命を創造する術を人にもたらした。

「【ゴーレム】。
 その名は、【胎児】を意味するという。

「与えられた命令を、
 基本となる三つの行動原則にのっとって、
 精緻・正確に遂行する鋼鉄の機械――

「――そう、機械である。

「だが、機械のゴーレムが、
 与えられた命令を実行するだけでなく、
 過去の記憶と照合し、自己判断を行なうなら…

「それは、己が意志を持つ存在…
 もはや人格を備えた生命と定義するに
 値するであろう…

「生命より生み出された【生命】ではなく、
 真理より生み出された【生命】…
 ――それがゴーレム。

「果たして真理とは――
 どこまでもカミに近き存在であろうか?


-----フロア014の本棚2
*『たゆたう智慧』
 …というタイトルが目を引きます。
 読みますか?

「最初は、まったくの偶然であった。

「後に最初の委員会を結成する事となる、
 その研究者グループは、
 遺跡の奥底で【智慧】に接触したという。

「遺跡は、ミーミルズウェルと名付けられ、
 そこを拠点として、
 【智慧】の解析が始められた。

「【智慧】は、遙かな時代…
 この星で引き起こされた、
 大戦期にまで溯る叡智の結晶と判明。

「その圧倒的な水準と、危険性から、
 伝承の存在とされた、
 魔族の遺した技術であると結論された。

「魔族の遺産である【智慧】は、
 人の記憶領域を模した疑似空間に集積され、
 多くの謎と一緒に保存されていたという。

「まさに――
 魔族の遺した【想い出】といえよう。

「研究者グループは記録されていた情報から、
 疑似空間に存在する情報ライブラリィを
 【ヒアデス】と命名・呼称した。

「ヒアデスと、そこに遺された智慧は、
 その後も長きに渡って、
 研究グループによって解析される事となる。

「かつては、
 星の破壊のために振るわれた力を
 今度は星の再生に用いるためである。

「智慧はたゆたうモノ。
 その価値と利用法は、
 一所に定まるものではないのだ。


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