ゴブズアジト
*『ウェイトリー商会の展望』 …というタイトルが目を引きます。 読みますか? 「穀物の搬送を扱う隊商として始まった、 我がウェイトリー商会も、 日用雑貨からARMまでを扱うまでに成長した。 「さらなる発展を目指し、 業務の拡張に、 積極的に取り組んでいきたいと思う。 「今期より、新たに確保した、 美術品・工芸品のルートは、 今後の収益が非常に楽しみなところである。 「【石の影狼】と題された、 狼を思わせる石像をはじめ、希少性の高い品々も、 目下、ぞくぞく確保している最中である。 「先人の残した大いなる遺産の保護と同時に、 広く展示・公開して行く事で、 文化的な事業としての側面も掘り下げてみたい。 |
*『自信と過信』 …というタイトルが目を引きます。 読みますか? 「荒野征く渡り鳥として経験を積み、 己の技量に自信を持ったならば、 バトルをオートバトルに設定するのもいいだろう。 「スピーディ、且つ簡便な操作で、 道を急ぐ者には重宝する機能である。 「だが、その機能に過信する事なかれ。 時に、立ちはだかる強敵には、 オートバトルでは太刀打ちできぬ場合もあるのだ。 「自信と過信は、似て非なるモノ。 技量とは闇雲に振るうのではなく、 局面毎に使いわけるモノと知れ。 |
*『タマゴメスキー親方の必勝弾込め講座』 …というタイトルが目を引きます。 読みますか? 「剣の閃きよりも迅き一撃を放つARMも、 弾丸が尽きてしまえば ただの鉄塊に過ぎないのは誰もが知るところ。 「バトルを終えたら、 忘れる事なく、ARMに弾丸を装填したいところだ。 「それでは、 バトル中に装填した弾丸を 全て撃ち尽くした時はどうすべきか? 「ここはひとつ慎重に、 身を守りつつ、慌てず騒がず、 弾丸を装填する事をオススメする。 「カラ手で挑むは、勇敢ではあるが、 蛮勇の類である事も、 また否めない事実であるゆえにな。 |
*『陽の沈むまでの時間』 …というタイトルが目を引きます。 読みますか? 「先祖より賜りし、 土地も屋敷も、すべての財産も、 我の代で手放してしまう事になろうとは… 「沈み行く太陽を止められないように、 我がウェイトリー家の没落は、 もはや、誰の手をもってしても止められない。 「家族も、使用人も既に去り、 ただひとり、屋敷に残りし我が、 ウェイトリーの陽が沈むまでの過程を記そう。 「いつか、ここに新たに暮らす者が、 我と同じ轍を踏まぬよう、 そして誰も、欲望に呑まれぬよう祈りを込めて… |
*『渡り行く鳥たち』 …というタイトルが目を引きます。 読みますか? 「大地から緑が失われ、 ゆっくりと、だが確実に荒野と化してゆく世界… ――我らが星、ファルガイア。 「遙かな時代、この星の生命と、 彼方より来たりし生命が、激しく争い、 その際の傷痕が世界を荒野へと蝕んでいるという。 「そんな枯れた世界を行き交い、 危険と浪漫を求める冒険者を、 私たちは、渡り鳥と呼ぶ。 「そう、土地から土地へ、 一所にとどまらぬ姿を、彼の鳥にかけて称したのだ。 「どこの誰とも出自のわからぬ冒険者、 アラン・スミシーを祖とする渡り鳥たちは、 空ではなく、大地を渡り行くのである。 |
*『道無き道を往くモノ』 …というタイトルが目を引きます。 読みますか? 「空を飛ぶ鳥がそうであるように、 荒野行き交う冒険者… 渡り鳥も、道を往くモノではない。 「渡り鳥とは、道無き道を往くモノたち。 己で終着点を定め、 己の通った後に道をつくるモノである。 「意志の力で舞い上がり、 意志の力で飛んでいくモノ… ――だが、しかし… 「人の意志は、いつしか疲れ、 やがて折れて、曲がってしまうモノ… これは、渡り鳥とて例外ではない。 「君よ、渡り鳥として飛び立つのなら、 その意志が、現実に押しつぶされる前に、 どうか翼を休めてほしい。 「道無き道を往くモノよ。 人の道を外れて往く事の無いよう、 意志健やかであってほしい。 |
*『化石資源 ~竜機~』 …というタイトルが目を引きます。 読みますか? 「伝承の時代…、世界を侵略せんとする魔族は、 その身と同じく、 機械の生命を武器として手にしたという。 「機械と生物の中間存在、 あるいは、融合存在とも言えるその武器は、 天を裂き、大地を穿つほどの威力を備えていた。 「武器の名は、竜機。 まるで魔族の身体の一部のように同調し、 意のままに振るわれたとも伝えられている。 「――そして時は流れる… 「魔族は去り、大戦の炎収まりしファルガイアに、 僅かに残った竜機は存在意義を失い、 眠りの中、朽ちていったとされる。 「朽ちた竜機は、化石となって再び我らの前に現れ、 此度は、化石資源として、 ヒトの力となって、振るわれる事となる。 「列車や船舶に見られる様々な機械構造、 何より、ARMとなりて、 ヒトの手にあるこの皮肉をどう受け止めるべきか。 「まずは、未だ謎に包まれている 竜機そのものの解析を行なうべきであろう。 「竜機の化石は、 ジョリーロジャーの西方に位置する坑道より、 多く採掘されているという。 「だが、ブーツヒルより遠く南方に在る、 ラクシスランドに周辺には、 今なお生きる竜機のウワサが絶えないのも事実。 「もしも、なお生きる竜機が実在するのならば、 それは化石資源よりも、もっと大きな力となって、 我らヒトの力となるのではないだろうか? 「それとも、あるいは――… |